治療例

Case3 高度な顎堤吸収を骨・歯肉移植にて審美的に修復した症例

前歯の動揺と審美的改善を希望されて来院された20代の女性の患者様です。

小学校の頃外傷にて再植された歯を歯根吸収により保存不可能と診断致しました。
同時にアンキローシス(*)にて顎骨の発育がストップしていますので高度に顎堤が吸収しています。骨及び歯肉の移植をおこなう顎堤増大術を計画致しました。

*アンキローシス(骨性癒着)
歯根を被っている歯根膜組織の損傷により歯根が吸収され消失してしまうこと。この症例のように、特に若年者(前思春期)の外傷による歯根膜損傷歯の 再植をおこなうと歯根吸収による歯牙の脱落のみならず顎骨の発育までストップさせてしまう。
人生観までをも変えてしまう若年者の外傷歯に対する対応は、十分な診断と治癒のゴールのイメージが重要である。
骨及び歯肉結合組織の移植をおこないました。約1時間の手術で痛みはほとんどありません。
手術後2ヶ月の状態です。プロビジョナルレストレーションで経過視察中です。
手術後5ヶ月の状態です。高度に吸収していた顎堤が完全に再建されています。
最終補綴物装着です。今後歯間部の歯ぐきは増大してきます。
レントゲン的にも骨は再生され、素晴らしい結果がもたらされました。全ての治療が終わった時、鏡に映る自分の歯をジッと見つめた後、おもむろに私たちのほうを向き、ニッコリと笑った顔が素敵で印象的でした。